昔のゲームを振り返ると、ラスボスを倒すことよりも、特定のアイテムを手に入れる方がはるかに難しかった作品が結構あります。
しかも、そうしたアイテムに限って性能がとんでもなく強力だったり、普通にプレイしているだけでは存在すら気づけなかったりするから厄介です。一度その存在を知ってしまうと、どうしても手に入れたくなってしまうものです。
特にスーパーファミコンや初代PlayStationの時代は、今のように攻略情報を手軽に調べられる環境が整っていませんでした。攻略本を読み込んだり、友達から聞いた情報を頼りに何度も挑戦したりと、たった一つのアイテムを手に入れるために何十時間も費やした経験がある人も多いはずです。
そこで振り返りたいのが、入手条件の厳しさと報酬の魅力が強烈だった4つのゲーム。単純に敵が強いだけでなく、選択肢を一つ間違えると入手できなくなるものから、途方もない育成や周回プレイを要求されるものまで、当時のプレイヤーを夢中にさせたレアアイテムを紹介します。
『第4次スーパーロボット大戦』最強兵器を手に入れるために必要だった衝撃の選択
『第4次スーパーロボット大戦』には、攻略情報を知らずにプレイしていたら、存在すら気づかずに終わってしまいそうな最強クラスの武器が登場します。
それが、ガンダム試作2号機(GP02)に搭載される「アトミックバズーカ」です。
この武器は単純に攻撃力が高いだけでなく、広範囲の敵をまとめて攻撃できるマップ兵器としても破格の性能を誇ります。通常の武器とは比較にならないほどの威力を持っているため、敵が密集している場所に撃ち込めば、戦況を一気にひっくり返すことも可能です。
そんな強力な武器なら、多少苦労してでも手に入れたくなるものですが、問題はその入手条件。実はゲーム開始直後から正しい選択を積み重ねなければならず、途中で一つでも条件を逃すと、それまでの努力が無駄になってしまうほど厄介な仕組みになっています。
まず最初の落とし穴が、主人公のタイプを選ぶ場面です。
本作ではゲーム開始時にスーパー系とリアル系のどちらかを選択できますが、アトミックバズーカを入手するにはリアル系を選ばなければなりません。スーパー系を選んだ場合、その時点で入手条件を満たせなくなるため、後からどれだけ頑張っても取り返しがつかなくなります。
しかも、これだけならまだ分かりやすい方で、物語が進むにつれて条件はさらに複雑になっていきます。
例えば、途中で敵として登場するクワサンというキャラクター。通常なら仲間になりそうな敵に近づいて説得するところですが、最初の遭遇では説得コマンドが出てきません。
実際にはダバで直接戦闘する必要があり、その後も別のシナリオで説得を重ねることで、ようやく仲間に加えることができます。
さらに、クワサンを仲間にした後にはギャブレーの説得も必要になるため、先に倒してしまうと条件を満たせなくなってしまいます。こうした複雑な手順を知らずに進めていたら、何が原因で最強武器を入手できなかったのかさえ分からないまま終わってしまいそうです。
そして、数ある条件の中でも特に意地悪なのが、クワトロに関係する護衛イベントでしょう。
このイベントでは、主人公が護衛任務に協力するかどうかを選択でき、協力した場合は途中で右へ逃げるか、左へ逃げるかという判断を迫られます。
右を選べば護衛任務は成功し、ブレックスも無事に生き残ります。一方、左を選ぶと任務は失敗し、ブレックスが死亡するだけでなく、クワトロまで部隊から離脱してしまうという厳しい結果に。
普通にプレイしていたら、仲間を失わずに済む右の選択肢を選びたくなるところですが、アトミックバズーカを手に入れるためには、あえて左を選ばなければなりません。
つまり、物語の展開としては明らかに悪い結果を受け入れることが、最強兵器への道につながっているわけです。
当時はシナリオの途中でこまめにセーブしていた人も多かったと思いますが、護衛に失敗したと分かった瞬間にロードしてやり直してしまったら、むしろ正しい入手ルートから外れることになります。
ここまでくると、攻略情報なしで条件をすべて満たすのは相当難しかったはずです。
その後もGP02の入手やプル、プルツーの加入といった条件を満たし、特別なシナリオでハマーンを説得することで、ようやくアトミックバズーカの入手にたどり着きます。
ところが、これだけ苦労して条件を達成したにもかかわらず、最強兵器を手に入れたことを知らせる特別な演出はありません。
気づいたときにはGP02の武器欄にアトミックバズーカが追加されているという、なんともあっさりした扱い。もし武器欄を確認していなかったら、入手に成功したことすら見落としてしまう可能性があります。
ただ、その性能を知れば、ここまで複雑な条件が設定されていることにも納得できます。
アトミックバズーカは圧倒的な攻撃力を持ちながら、複数の敵をまとめて攻撃できるうえに射程も非常に長く、ほかのマップ兵器とは一線を画す存在です。苦労して手に入れた武器で敵部隊を一掃する爽快感は、それまでの長い道のりを忘れさせるほどのものだったと思います。
もっとも、そこまで強力な武器を手に入れる頃には物語も終盤に差しかかっているため、実際に活躍させられる機会は限られています。それでも、最初からやり直してまで入手を目指したくなるのが、この武器の不思議な魅力です。
単に強い武器を使いたいという気持ちだけでなく、普通なら気づかない条件をすべて突破し、隠された最強兵器を自分の手で解放する。その達成感こそが、多くのプレイヤーをアトミックバズーカの入手へと駆り立てた理由なのかもしれません。
『ファイナルファンタジーVIII』レアカード1枚のために何十回も挑戦した過酷なカードバトル
『ファイナルファンタジーVIII』で入手困難なものといえば、強力な武器や魔法を思い浮かべる人も多いと思いますが、意外と苦労した記憶が残っているのがカードゲームのレアカード集めです。
本作には「Triple Triad(トリプルトライアド)」というカードゲームが用意されており、街の住人や特定のキャラクターと対戦しながら、さまざまなカードを集められるようになっています。
基本的なルールはシンプルで、カードに設定された上下左右の数字を比較し、相手より大きければそのカードを自分のものにできるという仕組み。最初は手持ちの弱いカードで苦戦していても、強力なカードが増えてくると勝率が上がり、次第にカード集めそのものが楽しくなっていきます。
ところが、このカードゲームには地域ごとに異なる特殊ルールが存在しており、対戦する場所によっては強いカードを揃えているだけでは勝てなくなってしまいます。
その中でも特に厄介なのが、宇宙でエルオーネと対戦して入手を狙う「ラグナ」のカードです。
ラグナは物語でも重要な役割を持つキャラクターだけに、カードを集めているプレイヤーならぜひ手に入れておきたい1枚。しかも、宇宙で対戦できるタイミングは限られているため、当時はここで逃したら二度と入手できないと思い込み、何度も挑戦した人もいたのではないでしょうか。
実際には後から入手する手段もありますが、そうした情報を知らなければ、目の前にあるレアカードを諦めて先へ進むのはなかなか難しいものです。
そして、このラグナのカードを手に入れるうえで最大の障害となるのが、宇宙で適用される特殊ルールの数々です。
まず厄介なのが「ランダムハンド」というルールで、通常なら自分で選べる5枚の手札が、所持しているカードの中からランダムに決められてしまいます。
せっかく強力なカードを集めていても、対戦が始まってみれば弱いカードばかり選ばれていることも珍しくありません。特にカードを大量に集めている場合は、強いカードが手札に揃うとは限らず、普段なら簡単に勝てる相手にも苦戦することになります。
さらに面倒なのが、「セイム」と「プラス」という特殊ルールです。
セイムは隣接するカードの数字が2か所以上で一致した場合に発動し、通常の数字比較では奪えないカードまでひっくり返せる仕組みになっています。
一方のプラスは、隣接するカード同士の数字を足した合計が2か所以上で一致すると発動するため、単純に数字の大きさだけを見ていると、思いがけないところから大量にカードを奪われてしまいます。
例えば、自分では安全だと思って置いたカードが、相手のプラスによって周囲のカードごとひっくり返されることもあります。しかも、そこから連鎖的にカードが奪われる場合もあるため、たった一手で有利だった盤面が一気に崩れてしまうことも。
慣れていれば特殊ルールを逆手に取って戦えますが、子供の頃にこうした計算を瞬時に行うのは相当難しかったはずです。
加えて、宇宙ではカードと盤面に設定された属性によって数字が変化する「エレメンタル」も適用されます。普段なら勝てる数字の組み合わせでも、属性の影響で結果が変わるため、カードを置く場所まで慎重に考えなければなりません。
ここまで複雑なルールが重なると、もはや単純なミニゲームとは呼べない難しさです。
しかも、対戦相手がラグナのカードを出してくれなければ、そもそも入手するチャンスすら訪れません。ようやく目当てのカードが登場しても、ランダムハンドで弱い手札を引いてしまったり、特殊ルールによって逆転されたりと、思い通りに進まない場面が続きます。
それでも、ラグナのカードが手に入ると分かっている以上、簡単には諦められないのが収集要素の恐ろしいところ。
負けたらセーブデータをロードし、再び対戦しては結果を確認する。そんな作業を何度も繰り返しながら、ようやくラグナのカードを手に入れたときの喜びは、普通の戦闘で強敵を倒したときとはまた違ったものがあります。
そもそも、カード集めは本編をクリアするために必須というわけではありません。レアカードを集めなくても物語は進められますし、カードゲーム自体をほとんど遊ばずにエンディングを迎えることも可能です。
それなのに、珍しいカードを持っている相手を見つけると、どうしても勝負を挑みたくなってしまう。特にラグナのような特別なカードとなれば、何度負けても手に入れるまで挑戦を続けたくなる魅力があります。
『ファイナルファンタジーVIII』のカードゲームが印象に残っているのは、単なるおまけ要素とは思えないほど奥深く、カードを集める過程そのものが一つの冒険になっていたからかもしれません。
強力な装備を手に入れるためではなく、たった1枚のカードをコレクションに加えるために何十回も挑戦する。そんな遊び方まで成立していたことが、本作のやり込み要素の面白さを物語っています。
『クロノ・トリガー』レベル96まで育てて初めて見えてくるエイラの真の強さ
『クロノ・トリガー』にも、普通にストーリーをクリアするだけではなかなか到達できない、強烈なやり込み要素が存在します。
それが、エイラの最強クラスの攻撃手段となる「ごうけん」です。
本作にはさまざまな武器が登場しますが、エイラだけは少し特殊な仕組みになっています。ほかのキャラクターのように新しい武器を購入したり、宝箱から強力な装備を手に入れたりするのではなく、レベルを上げることで素手の攻撃性能が変化していくのが特徴です。
そもそもエイラは原始時代からやってきたキャラクターで、武器を装備せずに自分の拳で戦うという、ほかの仲間とは一味違った戦闘スタイルを持っています。
そんなエイラを極限まで育成すると、通常のプレイではまず見ることのない、とんでもない攻撃性能を発揮するようになります。
ただし、そこにたどり着くまでが非常に長く、最強の「ごうけん」を使えるようにするには、レベル96付近まで育成を進めなければなりません。
『クロノ・トリガー』は、そこまでレベルを上げなくても十分にクリアできるゲームです。普通にストーリーを進めてラスボスを倒すだけなら、レベル96という数字は明らかに過剰であり、わざわざそこまで育てる必要はありません。
それでも、エイラが最終的にどれほど強くなるのかを知ってしまうと、限界まで育成してみたくなるのがRPG好きの心理というものです。
しかも、この「ごうけん」は単純に攻撃力が少し上がる程度の変化ではありません。
最大の特徴は、クリティカルヒットが発生した際に9999という凄まじいダメージを与えられること。通常攻撃でこれほど大きな数字を叩き出せるとなれば、それまで苦戦していた強敵との戦い方まで変わってきます。
例えば、本作のラスボスであるラヴォスは、戦闘中の状態によって攻撃が通りにくくなる場面があります。普通なら相手の行動を見ながら攻撃するタイミングを考えるところですが、エイラの「ごうけん」によるクリティカルは、そうした防御状態をものともせず9999ダメージを与えられます。
さらに、通常攻撃がほとんど通用しないプチラヴォスの殻に対しても、クリティカルが決まれば強烈な一撃を叩き込めるため、通常の攻略では考えられないような戦い方まで可能になります。
本来なら特殊な攻撃手段や敵の行動パターンを意識しなければならない相手に、エイラの拳だけで強引に立ち向かえるというのは、なかなか豪快な話です。
もちろん、毎回9999ダメージが出るわけではなく、あくまでクリティカルが発生した場合の話。それでも、通常攻撃で最大級のダメージを与えられるというだけで、長時間のレベル上げに挑戦する理由としては十分な魅力があります。
そして、もう一つ面白いのが、「ごうけん」への変化が少し分かりにくいことです。
レベル96になった瞬間に切り替わるとは限らず、レベル96に到達してから少し経験値を獲得した段階で変化する場合もあるようです。そのため、レベルだけを確認していると、いつの間にか攻撃性能が変わっていたということも考えられます。
こうした細かな仕様も、昔のRPGらしい部分かもしれません。単純に決められたレベルまで上げれば終わりというだけでなく、実際に育成を続けながら変化を確かめる楽しさがあります。
もっとも、そこまで到達するには相当な時間と根気が必要です。
本編をクリアできるほど十分に強くなってからも、ひたすら戦闘を繰り返して経験値を稼ぎ続けることになります。すでに倒せない敵がほとんどいない状態で、さらに何十レベルも上げていくのは、普通に考えればかなり地道な作業です。
それでも、ようやく「ごうけん」に変化したエイラで敵を攻撃し、クリティカルによる9999ダメージが表示された瞬間、それまでの苦労が報われたような気持ちになります。
特に『クロノ・トリガー』は、強くてニューゲームによって育成したキャラクターを引き継ぎながら周回できるため、エイラを極限まで育てた状態で再び冒険を楽しめるのも魅力です。
かつて苦戦したボスに対して、今度は圧倒的な攻撃力で立ち向かう。そんな遊び方ができるのも、時間をかけてキャラクターを育てた人だけが味わえる特権といえます。
そもそも、エイラの「ごうけん」は宝箱から入手するレアアイテムとは異なり、長い育成の末に解放される特別な攻撃手段です。
ただ、簡単には手に入らないという意味では、ほかの最強武器にも負けない存在感があります。
複雑な隠し条件を満たす必要がある『第4次スーパーロボット大戦』のアトミックバズーカとは違い、こちらはひたすら育成を続ければ到達できるという分かりやすさがありますが、その分だけプレイヤーの根気が試されます。
本編をクリアするためには必要ない。それでも、エイラがどこまで強くなるのか自分の目で確かめたいという気持ちが、プレイヤーをレベル96という途方もない目標へと向かわせたのだと思います。
『ヴァルキリープロファイル』最強武器のために隠しダンジョンを10周する異常なやり込み
『ヴァルキリープロファイル』には、最強クラスの武器を手に入れるために、隠しダンジョンを何度も攻略しなければならないという、とんでもないやり込み要素が存在します。
その舞台となるのが、本編とは別に用意された隠しダンジョン「セラフィックゲート」です。
このダンジョンは、通常のストーリーで訪れる場所とは比較にならないほど難易度が高く、十分に育成したパーティーでも簡単には突破できません。しかも、最深部まで到達して一度クリアすれば終わりというわけではなく、最強武器を手に入れるためには合計10回もクリアする必要があります。
ただでさえ難しい隠しダンジョンを10周も要求されるとなれば、普通は途中で諦めたくなるところ。それでも挑戦を続けたプレイヤーがいたのは、その先に待っている報酬があまりにも強力だったからです。
そもそも、セラフィックゲートの恐ろしさは、出現する敵の強さからして本編とは大きく異なるところにあります。
通常のRPGであれば、ラスボスを倒せるほどキャラクターを育成していれば、大半の敵には余裕を持って対処できるものです。しかし、このダンジョンでは本編の強敵を上回るようなモンスターが普通に出現し、しかも複数体を同時に相手にしなければならない場面まであります。
本編で苦労して倒したボスと同じような姿の敵が、今度は通常のモンスターとして登場する。そんな光景を目にすると、隠しダンジョンがどれほど危険な場所なのか嫌でも実感させられます。
もちろん、敵の能力が高いだけなら、レベルを上げて装備を整えれば何とかなるかもしれません。ところが、本作は戦闘中の行動やスキルの組み合わせも重要になるため、単純に攻撃力を高めるだけでは対応しきれない相手も登場します。
特に、回復アイテムを自動で使用できる「オートアイテム」などの仕組みを理解しているかどうかで、強敵との戦いやすさが大きく変わってきます。こうした準備を十分に整えずに挑戦すると、せっかく奥まで進んでも強敵に押し切られてしまうことがあり、攻略には相応の知識と工夫が欠かせません。
そして、セラフィックゲートの最深部には、本作でも屈指の強さを誇る「イセリア・クイーン」が待ち受けています。
この敵は、単純に攻撃力が高いというだけでなく、圧倒的な耐久力まで備えた強敵です。普通のボスと同じ感覚で挑めば、こちらの攻撃で少しずつ体力を削っている間にパーティーが壊滅してしまうことも考えられます。
特に驚かされるのが、その膨大なHPです。
本編のラスボスが約30万というHPを持つのに対し、イセリア・クイーンは約230万という桁違いの数値を誇ります。単純に比較しても耐久力の差は歴然としており、これほどの相手を倒すには、通常の攻略とは異なる戦い方が求められます。
ようやく最深部までたどり着いても、最後に待っているのがこの強敵となれば、初めて挑戦したときの絶望感は相当なものだったはずです。
しかも、苦労してイセリア・クイーンを倒し、セラフィックゲートをクリアできたとしても、最強武器の入手条件はまだ達成できません。
本当に恐ろしいのは、ここからさらに周回を重ねなければならないという点です。
一度攻略したダンジョンとはいえ、出現する敵が弱くなるわけではなく、何度も強敵との戦闘を繰り返す必要があります。最初のクリアだけでも相当な時間がかかる場所を、さらに何周も攻略し続けるとなれば、もはや単なるおまけ要素とは思えないほどのボリュームです。
それでも、周回を重ねるうちに敵の対処方法を覚え、パーティーの編成や装備を工夫することで、少しずつ攻略が安定していく楽しさもあります。
最初は倒すことすら難しかった敵を、次第に効率よく撃破できるようになる。そうした変化を実感できるのは、難易度の高いダンジョンを繰り返し攻略するからこその醍醐味です。
そして、長い道のりを乗り越えて10回のクリアを達成すると、ようやく最強クラスの武器「咎人の剣『神を斬獲せし者』」を手に入れることができます。
この武器の特徴は、何といっても常識外れの攻撃性能です。
ただし、常に安定した大ダメージを与えられるわけではなく、攻撃結果によってダメージが大きく変動するという特殊な性質を持っています。そのため、せっかく最強武器を手に入れても、思ったほどダメージが出ずに拍子抜けする場面がある一方、条件が噛み合ったときには信じられないほどの火力を発揮します。
特に強烈なのが、複数回の攻撃で高いダメージが連続した場合です。
本来なら長期戦を覚悟しなければならないイセリア・クイーンに対しても、攻撃がうまく決まれば、わずか1回のコンボで膨大なHPを削り切るほどの破壊力を発揮します。
あれほど苦労して倒した相手を、今度は一気に撃破できてしまうというのは、最強武器ならではの爽快感があります。
もっとも、ここまで強力な武器を手に入れる頃には、すでにセラフィックゲートを何度も攻略できるほどパーティーが完成しているため、実用性だけを考えれば過剰な性能ともいえます。
それでも、最強武器を手に入れること自体が一つの大きな目標になっていたのが、昔のRPGの面白いところです。
ストーリーをクリアするために必要だから集めるのではなく、ゲームの中に用意された最も難しい目標を達成したい。そのために何十時間も費やし、ようやく手に入れた武器で、それまで苦戦していた強敵を圧倒する楽しさがあります。
『ヴァルキリープロファイル』のセラフィックゲートは、そんなやり込みの魅力が詰まった場所であり、10周という過酷な条件を乗り越えて手に入れる最強武器は、まさにプレイヤーの努力を象徴する存在といえます。
昔のゲームはなぜ入手困難な隠し要素に夢中になれたのか?
ここまで紹介してきた4作品に共通しているのは、どれも普通にストーリーをクリアするだけなら、わざわざ挑戦する必要がない要素だということです。
『第4次スーパーロボット大戦』のアトミックバズーカは複雑な選択肢を正確に選ばなければ手に入らず、『ファイナルファンタジーVIII』のレアカード集めでは、特殊ルールに苦戦しながら何度も対戦を繰り返すことになります。
一方、『クロノ・トリガー』のエイラは途方もないレベル上げが必要で、『ヴァルキリープロファイル』に至っては、隠しダンジョンを10周するという過酷な条件まで用意されていました。
こうして並べてみると、入手方法はまったく異なるものの、どれも相当な時間と根気を要求されることが分かります。
では、なぜ昔のプレイヤーは、そこまで苦労して隠し要素を手に入れようとしたのでしょうか。
大きな理由の一つとして考えられるのが、当時は攻略情報そのものに価値があったことです。
今ならゲームのタイトルとアイテム名を検索すれば、入手条件から具体的な手順まで簡単に調べられます。しかし、スーパーファミコンや初代PlayStationが中心だった時代は、攻略本やゲーム雑誌、友達から聞いた話などが貴重な情報源でした。
特に、普通に遊んでいるだけでは気づけない隠し要素となれば、その存在を知ること自体が一つの発見です。
友達から「実はこんな武器が手に入るらしい」と聞いたり、攻略本で見たこともないアイテムの名前を見つけたりすると、それだけで試してみたくなったものです。
しかも、苦労して手に入れたアイテムが圧倒的な性能を持っていれば、なおさら挑戦する価値を感じられます。
アトミックバズーカのように敵をまとめて一掃できる武器や、エイラの「ごうけん」のように通常攻撃で9999ダメージを叩き出せる要素は、実際に使ってみることで初めて分かる爽快感があります。
ただ、興味深いのは、必ずしも強力な性能だけが目的ではなかったという点です。
『ファイナルファンタジーVIII』のカード集めが分かりやすい例で、ラグナのカードを手に入れたからといって、それだけで本編の攻略が劇的に楽になるわけではありません。それでも、珍しいカードをコレクションに加えたいという気持ちから、何度も対戦に挑戦した人がいたはずです。
つまり、アイテムそのものの性能だけでなく、「簡単には手に入らないものを自分の力で獲得した」という達成感にも、大きな魅力があったと考えられます。
そして、こうした隠し要素は、ゲームをクリアした後も遊び続ける理由になっていました。
通常ならエンディングを迎えた時点で一区切りとなりますが、まだ入手していない最強武器や、育成しきっていないキャラクターが残っていると、そこで終わらせるのが惜しくなります。
特にRPGでは、時間をかけて育てたキャラクターが目に見えて強くなっていくため、次の目標を自分で作りやすいところがあります。
最初はラスボスを倒すことが目的だったのに、いつの間にか最強装備の収集やレベル上げが中心になり、気づけば本編の攻略に費やした時間を大きく超えていた。そんな経験をした人も少なくないと思います。
もちろん、今のゲームにも高難易度の隠しボスや、入手に長い時間がかかるレアアイテムは存在します。ただ、昔のゲームには、入手条件が分かりにくかったり、一度の選択ミスで取り返しがつかなくなったりと、今振り返るとかなり不親切に感じる仕組みもありました。
それでも当時は、そうした厳しい条件を乗り越えること自体が楽しみの一つになっていたように感じます。
何度も失敗して、ようやく目的のアイテムを手に入れたときの喜びは、簡単に入手できる装備ではなかなか味わえません。苦労した時間が長いほど、そのアイテムに対する思い入れも強くなり、何年経っても当時の記憶が残り続けるものです。
そして何より、今回紹介したような隠し要素は、ゲームの楽しみ方が必ずしもエンディングを見ることだけではないと教えてくれます。
最強武器を求めて最初からやり直す人もいれば、レアカードを集めることに熱中する人もいる。キャラクターを限界まで育てたり、隠しダンジョンを何度も攻略したりと、同じ作品でもプレイヤーによって目指すゴールはさまざまです。
今考えれば、そこまで時間をかける必要があったのかと感じる部分もありますが、当時はその過程も含めて夢中になっていたのだと思います。
簡単には手に入らないからこそ欲しくなる。そして、ようやく手に入れた瞬間の達成感が忘れられない。
そんな体験を残してくれたことこそ、昔のゲームに隠されたレアアイテムが、今でも多くのプレイヤーの記憶に残っている理由なのかもしれません。
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